9月30日から5週にわたり、中2生・中3生を対象に英語長文の読解講座を行います。
講座は録画し配信しますので、教室では参加できない方も受講が可能です。
中学生が苦手とする『長文読解』
中学生の多くは長文読解の問題を苦手としています。苦手というより、むしろ「英文の読み方を知らない」というのが正しく、学校で扱われる教科書の文章は「学校で習ったから読める」「教科書ガイドに訳文が書かれていたから知ってる」にしても、未知の長文を正確に読める子はそう多くありません。
接続詞や関係詞によって構造が複雑に入り組んだ1文を正確に読むためには、登場する単語を知っていることはもちろんですが、文の構造を正確に把握し、小さなカタマリに区切れることが必要です。
ところが、その「構造を把握する」「1文を区切って読む」ということが、中学生はほぼ訓練されていません。
なので、多くの生徒は、未知の文を見ると「単語を日本語に置き換える→置き換えた日本語を"それっぽくなるように"つなぎ合わせる」という、言葉のパッチワークを始めます。
たとえば、次の1文は、中2向けの問題集に収録されているもので、例年生徒に日本語訳させているものなのですが、どうでしょうか。
People in England and many other countries in Europe enjoyed the game.
この文、登場する単語はさほど難しくありませんし、含まれている文法事項も中1修了程度のものです。
しかし、単語の意味を教えた上で訳を書かせてみても答案は様々で、正解が出ることはほとんどありません。
・「イングランドの人々は、多くの他の国の人とそのゲームをヨーロッパで楽しんだ」
・「イングランドの人々は、多くの他の国の人とヨーロッパで行われたゲームを楽しんだ」
・「イングランドと多くの他の国の人々は、そのゲームをヨーロッパで楽しんだ」 などなど
peopleが"人々"であることも、other countriesが"他の国々"であることも、enjoyが"楽しむ"であることも知っているのに、でも正しく訳せていない。
つまり、「中学生の『英文が読めない』の原因は、単語の意味を知っているかどうかではない」ということです。
ほとんどの中学生は「"and"が何を結んでいるか」だとか「前置詞のカタマリがなにを修飾してるか」だとか「主語はどこまでか」なんてことは、あまり強調されてきてません。
なので、「日本語をつなぎ合わせて訳文っぽく仕上げる」ことが癖になってしまっています。
一語一語を日本語で置き換えていく単語のパッチワークが通用するのは、「1文が短く、知ってる単語だけで構成されており、予想できる程度の内容しか書かれていない場合」に限ります。
中1~中2の最初まではこのパッチワークがまだ通用する程度の文しか登場しないので、「ちゃんと読めている」と錯覚するわけですが、内容が進むにつれて、接続詞が多重に入り、不定詞や動名詞などが入って1文が長く複雑になっていきます。
それにともなって「単語は知っているのに、読めていない。内容が正確につかめない。」となっていくわけです。
特に中学2年で登場する接続詞・不定詞・動名詞は、カタマリを作り、文を複雑にする要因の代表。
だから、「中2の後半から急に英語が読めなくなった」「それは不定詞が難しいからだ」となるんですね。
でも実際は、「急に読めなくなった」わけでも「不定詞が特別難しい」わけでもなく、「以前から読めてはいなかったが、文自体が単純だったからなんとなくでもごまかせていた」が正しいのでしょう。
というわけで、構造の捉え方を中1内容程度の文から丁寧に練習し、「複雑な文も、文法に従って解析すれば正確に読めるようになる」ということを5回で実感してもらいたいというのがこの講座です。
講座内容 | 目標 |
---|---|
1.【英文の構造】 | 英文の基本的な構造と読み取り方に慣れる |
2.【時制】 | 現在・過去・未来の表現を正確に読み分けできるようにする |
3.【等位接続詞】 | and,butが結ぶものに着目して正確に読めるようにする |
4.【従属接続詞】 | when,ifなどが作る文のカタマリが意識できるようにする |
5.【不定詞と動名詞】 | 不定詞・動名詞の用法を知り正しく訳せるようにする |
6.【不定詞の用法】 | 形式主語や疑問詞+不定詞のカタマリを読み取れるようにする |
受講料など
各回は、『文法事項の解説』→『練習問題』→『練習問題の解説』→『長文読解演習』のように進み、前回の内容をもとにした演習を別途用意しています。
演習問題として収録している長文は、全国の公立高校入試で出題されたものを下地に、中2内容程度の英文法に絞って編集しています。
本文の大筋や文構造などは入試問題をそのまま活かしているので、中3生であっても、英語が苦手な方、文法問題は解けても長文となると苦手意識があるという方には、「長文への対応法を知る」という点で、十分に手応えのある内容かと思います。(道コンでSS55あたりの生徒にとっては、新鮮な内容の方が多いくらいかもしれません)
また、中2未満の方でも、中1内容程度の文法事項が身についている方であれば受講が可能です。
受講費は、全5回で12,500円、事前の準備や、入会金・教材費などは必要ありません。
講座は録画し翌日までに配信しますので、教室では参加できない方も、受講が可能です。
また、講座の内容についての質問や補足の説明などには随時対応します。
英文の基本を身につけ、「読める!!読めるぞ!!」を体感してほしいと思います。