土曜講座として行った授業を、添削付きの動画授業として配信しています。
中学生が苦手とする長文読解
中学生の多くは長文読解の問題を避けたがります。単純な( )を埋める問題や書き換えや並べ替えの問題と違い、長文を「読む」という、そのこと自体を苦手としています。
苦手というより、「読み方を知らないので、知ってる単語の当てはめに終始する」というのが正しいでしょうか。
長文を正確に読むためには、登場する単語を知っていることはもちろんですが、文章の構造をきちんと把握することが必要です。
ところが、その「構造を把握する」「文を区切って読む」ということが、中学生はほぼ訓練されていないようなんですね。
なので、未知の文章を見ると「単語を日本語に置き換える→置き換えた日本語をそれっぽくなるようにつなぎ合わせる」というパッチワークを始めます。
これが通用するのは、「一文が短く、知ってる単語だけで構成されており、予想できる程度の内容しか書かれていない場合」に限るため、文が長く複雑になっていくに従って、「つなぎ合わせる」ということが困難になっていきます。
というよりむしろ、「つなぎ合わせる」というそれは「創作の一種」で「並び替えが偶然正しい読みになっていた」にすぎません。
たとえば、次の文は、中2向けの問題集に収録されていた長文中の1文で、例年生徒に訳させているものなのですが、どうでしょうか。
People in England and many other countries in Europe enjoyed the soccer game.
この文、登場する単語はさほど難しくありませんし、含まれている文法事項も中1程度のものです。
しかし、日本語訳を書かせてみると、答案は様々で、正解が出ることはほとんどありません。
・「イングランドの人々は、多くの他の国の人とそのサッカーの試合をヨーロッパで楽しんだ」
・「イングランドの人々は、多くの他の国の人とヨーロッパで行われたサッカーの試合を楽しんだ」
・「イングランドと多くの他の国の人々は、サッカーの試合をヨーロッパで楽しんだ」などなど
つまり、「彼らの抱えている問題は、単語の意味を言っているかどうかではない」ということです。
ほとんどの中学生は「"and"が結んでいるものが何か」だとか「前置詞のカタマリがなにを修飾してるか」だとか「主語はどこまでか」なんていうことは、これまであまり強調されて指導されてはきてませんから、しょうがないといえばしょうがないのですがー
こういった文の構造を考えることが苦手というのは、「長い文を小さなカタマリに区切ることが苦手」ということでもあります。
特に、接続詞・不定詞・動名詞は、中学2年で登場するカタマリを作り、文を複雑にする要因の代表。
だから、中2後半の少し文が長くなった時点で、「急に英語が読めなくなった」「それは不定詞が難しいからだ」となるんですね。
でも実際は「急に読めなくなった」わけでも「不定詞が特別難しい」わけでもなく、「以前から読めていなかったが、なんとなくのつなぎ合わせでごまかせていた」が正しいのでしょう。
というわけで、「一文が長く構造が複雑な文も、文法に従って解析すれば正確に読めるようになる」ということを実感できるような講座を組みました。
接続詞と不定詞・動名詞を中心にしていますが、ここを丁寧に練習することで、今後、さまざまな文法事項が増えていっても、読み方の下地として機能するような構成になっています。
講座内容 | 目標 |
---|---|
1.【英文の構造】 | 英文の基本的な構造と読み取り方に慣れる |
2.【時制】 | 現在・過去・未来の表現を正確に読み分けできるようにする |
【長文読解演習1】 | |
3.【等位接続詞】 | and,butが結ぶものに着目して正確に読めるようにする |
4.【従属接続詞】 | when,ifなどが作る文のカタマリが意識できるようにする |
【長文読解演習2】 | |
5.【不定詞と動名詞】 | 不定詞・動名詞の用法を知り正しく訳せるようにする |
【長文読解演習3】 | |
【長文読解演習4】 |
受講料など
各講は2~4時間程度の内容になっており『文法事項の解説』→『練習問題』→『練習問題の解説』→『長文読解』のように進み、添削問題(提出された答案を添削し返却します)を含んでいます。受講費は、全9講で10,000円、事前の準備や、入会金・教材費などは必要ありません。
また、講座の内容についての質問や補足の説明などには随時対応します。
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